絵画鑑賞

　夕食が終わって・・
のう゛ぉが、あらぬ方向をじっと見つめているのに気づきました。

　霊魂・・などと言うつもりはありませぬ。

　三方の壁には、この部屋を借りているおじさんの、描きあがらない絵が幾つも掛けてありました。
　のう゛ぉは、その絵を見ていたのです。
　目玉だけ動かして隣の絵からまたその隣の絵と見ていたかもしれませんが、まったく身動きせずにずっと見つめていました。




　やがて、首を回して次の壁に移ります。

　一歳ぐらいのときだったでしょうか・・
　おじさんの見る映画をじっと最後までＴＶの前に座って見ていることがよくありました。




　三方の壁を見終わって・・
このポーズ・・
　おじさんは、君のこの表情がとても気になるんだよ・・

　教えてくれ！
おじさんの絵は・・どうなんだい！？